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映画「さとにきたらええやん」

JUGEMテーマ:手造りおもちゃ



ネット上で、情報を目にし、予告編も見て、「名古屋でも上映してくれんかなあ」と思っていた映画、「さとにきたらええやん」が、先日からようやく、今池の名古屋シネマテークで上映が始まり、「見逃さないうちに」と、山積みの仕事をおっぽり出して見てきました。

映画の舞台になっているのは、”日雇い労働者の街”として知られる大阪市西成区釜ヶ崎で30数年、子ども達に誰もが安心して過ごせる居場所を提供している「こどもの里」。

今でこそ、”子どもの貧困”が社会問題として取り上げられるようになり、「子ども食堂」なる取組みが盛んにマスコミに取り上げられるようになりましたが、この「こどもの里」のコンセプトはより過激(?)で、掲げる謳い文句は、
・誰でも利用できます。
・子どもたちの遊びの場です。
・学習の場です。
・生活相談、何でも受け付けます。
・教育相談、何でもききます。
・いつでも宿泊できます。
…緊急に子どもが一人ぼっちになったら
…親の暴力にあったら
…家がいやになったら
…親子で泊まるところがなかったら
土・日・祝もあいてます。
・利用料はいりません。

これ、完全に「子どもの居場所」って概念をはみ出してると思うのですが、誰でも、自分だけでは抱えきれない問題があれば、ここへいけば受けとめてもらえる場所っていうのがコンセプト。誰か困ってそうな子や人を見かけた時に、子ども等が誰彼なく「そんなら、さとにきたらええやん」と声をかけるセリフが、そのまま映画の題名になったんだとか(以上、パンフレットからの抜粋)。

映画は、発達障害がありながら、明るくやんちゃな自転車大好き5歳児、マサキくん、軽度の知的障害にコンプレックスを抱え、学校での交友関係でも悩みを抱えながらも、「里」では、明るくムードメーカーを務める、中学生のジョウくん、複雑な事情で、シングルマザーのお母さんと共に暮らす事ができず、「里」で生活しながら学校へ通う、高3のマユミちゃんの、3人の子どもの日常を中心に、親の事情も絡めながら、「里」や地域の日々を、淡々と描いていきます。

印象的だったのは、施設のスタッフばかりじゃなく、周りの人も含めて、子どもが大切に扱われているところ。

「大切に」って、別に優しくあれこれ世話焼いてもらってるって事ではなく、大坂の風土もあって、子どもも大人も言葉は荒っぽく、時に激しいやりとりも出てきますが、そんな日常の中でも、5歳の子でも、「チビは黙って、大人の言う事聞くのが当たり前!」と片付けられず、ちゃんとひとりの人間として扱われ、自分の思いや考えは、きちんと周りの大人に受けとめてもらっています。

元気に溢れ、まだ上手に乗れない自転車も、ひとりで根気よく練習を続けるマサキくんですが、発達障害もあって、何かに熱中し出すと周りが見えなくなってしまう事が。ひとり息子のマサキくんが可愛くて仕方がないお母さんですが、自身の育った環境による”悩み”を抱えている事もあって、そんなマサキくんに、時にイライラがつのり、しんどくなって手を上げそうになってしまう事も。

そんな親子の危機に、マサキくん、強烈な自己主張を展開し、5歳児なりのSOSを発信。

そのSOSを、子どもの「我がまま」と聞き流さず、ちゃんと「里」のスタッフは受けとめ、母親の方も「母親より、『里』の方を選ぶって言うのは、親としてちょっと複雑」とショックを受けながらも、受け入れて、しばらく「里」に預ける事を決断します。

この幼いなら幼いなりに「一人前」の人間として扱うって事は、子どもの自律や自己肯定感を育てる上では非常に重要な事なんだけど、未だ、社会意識ばかりか教育現場等でも「甘やかし」と捉える風潮が根強く、先日も、特別支援学級に席を置く子どもたちの支援の方向性の目安とする「特別支援計画」なる公的文書で、もっとも大きくスペースがが設けられているのが教師の希望を書く欄(そもそも、先生の希望を書く必要あるの?とか思うんだが)で、その次に保護者の希望を書く欄が設けられ、肝心の子どもの希望は、書く蘭さえ設けられていないって話がネット上で話題に上がってたばかりですが、教育の中枢にしてからがこうですからねえ。

映画のラストには、何度も足を付いたり、転びそうになりながら自転車を練習していたこの5歳児が、小学校の入学を間近に控え、さっそうと、釜ヶ崎の街の中を、人ゴミを避けながら自転車で走り回るシーンで締めくくられていましたが、JKビジネスに絡め取られる女の子達や、まだ記憶に新しい子どもがらみの事件のいくつかで浮かび上がった「居場所のない子ども達」のたくさんいる現実を考えると、全国各地にこういう居場所が出来るといいのにな、というのが、残念ながら一番の感想となってしまいますな。

もちろん、子育て真っ最中のパパさん、ママさん達には、「家庭が一番の心休まる居場所」となる事を第一目標に子育てに励んで頂きたいですが。


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author:Uncle K, category:子供の時間, 22:17
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