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「現代の小学生:82%がマッチ使えず」って、それがなに?
JUGEMテーマ:手造りおもちゃ


先日、仕事の合間に「ちょっと休憩」って感じで、ネットの最新ニュースの一覧をぼぉ〜と眺めていたら、飛び込んできた見出し。

「そんなの調べてどうすんの?」と反射的に思ってしまいましたが、一応、中味を確認すべく、ニュース本文を開くと、象印マホービンって会社が、今年5月、実施した子どもの生活体験に関する調査の結果を、同社が同じ内容で20年前の1995年5月に行った調査の結果と比較したものを記事にまとめたものでした。

他には、『「包丁でリンゴの皮をむくことができる」、10.1%、「缶切りで缶詰を開けることができる」、20.7%、「タオルを絞ることができない・子どもにやらせたことがない」、計19.7%』等の調査結果も。

「包丁でリンゴの皮をむくことができる」なんて言うのは、いつもやり玉に挙げられる項目で、いかにも「今の子ども等は」と顔をしかめて言いたい向きにはかっこうの材料なんでしょうが、いくらなんでも、今どき、「マッチが使えるか使えないか」は、子どもの生活能力を測る物差しとして妥当なのかどうか、って話だと思うんですが。

そもそも、スーパーやホームセンター、百均等を回っても、マッチなんて、かろうじて、お墓参りのグッズを集めた売り場で辛うじて生き残っている状態。たぶん、家に仏壇があったり、定期的に墓参りに出かけるようなお宅じゃないと、家にマッチなんて置いてないだろうし、それすら、ライターやチャッカマンで代用しているお宅もあるぐらいで、「マッチを使える」以前に、マッチってものを見た事がある子すら限られる状況かと。

そんな項目を今さら取り上げて、「子どもの生活能力が」といった論調で「いかにも問題」的に取り上げるよりは、「電子レンジで食品を温める事ができるか」とか、「ポットからお湯を注いで、カップラーメンを食べる事ができるか」とか、他に今どきの子ども達の生活力を測る調査項目はたくさんあると思うんですが。
子育てや教育って、客観的に見ると、どう考えても合理的とは思えない内容ややり方が連綿と受け継がれ、改善が一向に進まない例が非常に多いのです。

改革を阻む大きな要因になっているのが、ついつい自分の郷愁にとらわれながら子育てや教育を考える大人の多い事。

英語の学習法や、数学等の公式の覚え方にしても、自分が受験の際に身に付けたやり方が「一番いいやり方」と信じ込み、新たな学習法を調べようともせず、頑固に同じやり方を子どもに強要する指導者が非常に多かったりします。今の子ども達の生活実態を考えもせず、十年一日、「マッチが使える子は」なんて調査を行ってしまうのは、正に、昔の子ども像を無理矢理あてはめてノスタルジーに浸っているとしか言いようが。

逆に、自分達の子ども時代には姿形のなかった、ゲーム機、スマホ等には抵抗が強いようで、直ぐに「依存症」とかいった方に話が向かいがち。2〜3歳ぐらいの歳で早くも抵抗なくスマホに触ったりしている子ども達は、それはそれで、自分達の子ども時代には考えつかなかった新しい発想を身に付ける可能性も多いにあるのですが。

今どきの子ども達に疑問も抱かずに「マッチが使えるか」って質問を投げかけてしまう大人達には、もうひとつの問題が。

基本、人間は、「教育で創られる」動物。それなりの年齢になれば、自然に必要な能力が備わるわけではない、って事を忘れている事です。

生活に必要な能力を身に付けるためには、触れる時間、体験する時間が必要で、ちゃんとした大人に育つためにその能力を備える必要があると考えるなら、ちゃんと学習する機会を大人の側で提供しないとねエ。

ご飯ひとつ炊くにしたって、測り方から、洗い方、水加減から、お釜の操作まで、経験して覚えないと炊けないわけで、たまには水加減をとちって、硬過ぎたり柔らか過ぎたりといった失敗も経験しながら、ようやく普通にご飯が炊けるようになるのは、電気釜って文明の利器ができても同じなのですが、学習する機会がなんぞなくても、らしい年齢になれば、それなりの能力が自然と身についてて当然と考える大人がけっこう多かったりするんでねエ。これが困るところです。

先の記事の締め括りに「便利な道具が増え、体験の機会が減ったことが、マッチや缶切りなどを使える小学生が減った要因のひとつではないか」という調査を行った担当者のコメントが載せられていましたが、「便利な道具」が使いこなせれば、別段、「マッチや缶切り」を使える必要はないですが、便利さに頼りっきりで、最低限の生活技術も身につかないままでは、万が一の際に困るだけでなく、物の見方や発想自体も広がりに欠けてしまうのも事実。

週一の限られた時間だけでも、ノコギリや金づち、カッターナイフ等を使い、伝承オモチャ等を造ったり、理科的な実験等に遊びで取り組んだりする経験を重ねている教室の子ども達は、やはり、同年齢の他の子達にはない発想が飛びだしたりします。

今の子ども達を見て、「生活技術が」と思うのなら、もっと幅広く、「遊び」で自由にこうした経験を重ねる機会を子ども達が得られる方策を、もっと考えてもらわないとね。


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少し前から、学習の指導も始めました。「子ども達に分かる楽しさを知ってもらおう」という趣旨で、学習や学校生活でのお悩み相談にも応じておりますので、お困りの事等を抱えておいでの方は、特に費用等は頂きませんので、お気軽にご連絡を。

※ツイッターアカウントは @dorasuky
author:Uncle K, category:子供の時間, 22:39
comments(2), trackbacks(0), pookmark
Comment
一時は、連日40℃に迫るようなお天気が続いたのに、意外に夏が根性無く尻すぼみで終わっちゃった感じですねえ。

相変わらず、なかなかゆっくりはさせてもらえてませんが(まあ、声がかかるだけありがたいのかなw)、連休は、八百津のお墓に参ったついでに、杉原千畝の記念館に立ち寄ったり、次の日は、カミさんの方のお墓に参ったついでに、2人でカラオケ行ったり、それなりに息抜きしながらやってますわ。
Uncle K, 2015/09/25 3:50 PM
こんにちは。
ご意見に同感です。
まぁ〜10年前の数値があると、比較したい気持ちもわかりますけどね。

すっかり秋らしくなりましたね。
体調管理に留意され元気にお過ごしください。

tomoko, 2015/09/24 12:20 PM









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