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子どもの「気づき」を大切に
JUGEMテーマ:手造りおもちゃ


先日は、久し振りの折り染め。

とうに何度も経験済みの子ども達ばかりなので、ひと通り材料を揃え終わると、こちらの指示など待つ素振りもなく(笑)、勝手にお皿を並べて好きな色の染料を注ぎ、切り揃えて積んである障子紙を折り、輪ゴムで留めて占領に浸し、染め終えた紙を広げて乾かすために新聞紙を広げて準備してある場所に並べるといった、ひと通りの工程が、各自のペースで進んでいきます。

途中、いくつかの染料を混ぜて新しい色を創ってみたり、薄め液を加えて薄い青やら赤やら緑を創ってみたりといった、色水遊び的な行為が始まったり、1枚ずつ折るのが面倒になると、何枚か重ねて折り目を付けてから再度1枚ずつに分けて折り直してみたり、そのうちに、当初は1枚ずつきちんと折る手間を省く目的だったはずが、次第にエスカレートしてきて、重ねて折る枚数を3枚、4枚と増やす方に関心が移ったり、色々遊びの要素が入ってくるのもいつものペースです。

この日も、ぞんないつも通りのペースで途中までは進み、「ぼちぼちダレて来たかな」と思い始めた頃、子ども達のひとりから「おじさん先生がいつもやってるみたいな柄のやつ(ぼかしの入ったもの)を私もやってみたい。どうやってやるの?」という発言が飛び出しました。

面白いのは、ひとりがこういう行動に出ると自然他の子にも波及する事。

簡単に説明を加えながら実演して見せ、それをまねて言いだしっぺがそれまでと一味違った作品を創ると、再び皆のモチベーションがヒートアップ、ひとしきり各自ぼかしの技法をそれぞれに競い合う時間が続きました。

初めて折り染めを行う際には当然、障子紙の折り方の基本に加えて、一旦、薄めの色の染料に浸した後、親指と人差し指で強く握りながら次の染料に浸すといった基本的な流れは実演も含めてせつめいしてあるのですが、「やる事を楽しむ」事が一番の目的で、「自分の発想」が最優先だったりするのが当教室の流儀ゆえ、自分達の興味にしたがって色々遊んでいるうちに、その辺りは教えてもらった事すら頭の中から飛んで行ってたようで、その後も、子ども達に交じって自分も毎回何枚かは折り染めをやっているわけで、普通に考えたら「なんや!それっ!!」って話かもしれませんが、何度も折り染め繰り返してきて、色々自分なりにやり方を工夫してきた上で、「もっと凄いの、創ってみたい!」って気持ちが湧き、自分で「おじさん先生、どうやって創ってるんだろ?」って疑問に辿り着いたところが大事なところで、それは、覚える時期が多少早いか遅いかって些細な差とは比べ物にならないもの。

教えられた事を忠実になぞるだけで身に付けた知識と、子ども自身の「気づき」の中で身に付けたものとでは、身への付き方に大きな差が。教えられた事をなぞっただけでは、身に付けた知識をその後の学びにつなげたり、自ら応用したりする力とはなりませんが、自ら修得したものは、次の学びへの貴重な経験になるし、それを繰り返し経験する事で、自ら学ぶ力を養う事にも繋がります。子どもが自信を持ち自己肯定感を養う上で大事な経験であり、自律や成長にも繋がるものです。

ただ、子どもの「気づき」を大切にしようと思うなら、子どもを主体とした活動に付き合うだけの「手間」や「根気」がいりますし、自分で気づくまでの時間を待つ「忍耐力」が必要です。

とかく、世話のかからない事や、早く出来るようになる事ばかりに目が向きがちな当世の世相では、この「子どもを見守る」姿勢を保つのは容易ではないようで、ほんと、困ったものです。

少し前にもNHKの「クローズアップ現代」って番組で子どもの「睡眠障害」を取り上げてたんで気になって見てたら、「睡眠障害」とは名ばかり。取り上げられてた子ども達の姿は、いずれも、小4ぐらいの年齢から、部活、塾、スポーツクラブ等に追いまくられ睡眠時間も十分に取れないような日常で、とても、自らの「気づき」とは縁遠い生活ぶり。

思わず、”ブラック企業”で仕事に追われ過労とストレス過多で、心を病む労働者を連想しちゃいましたが、周りの期待に応えようと頑張り過ぎて身体に変調をきたすところは、まったく同じ構図。これをマスコミが「睡眠」の問題として取り上げちゃう感覚にも、子どもの教育に対する世間の捉え方の病理の根深さが現れているような気がして、流石に気が滅入りました。

身近から野原や空き地が姿を消したり、自然と接する場がなくなったり、安心して遊べる環境すらなかったりする社会状況で、確かに子どもの視野を広げるような経験を積ませる工夫は大人の側に必要ですが、だからといって、子どもの成長をゆっくり時間をかけて見守るだけの心の余裕を失ってやたら目先の成果ばかりを性急に求めては、子どもの心が折れてしまいます。

ゆったり傍らで見守ってあげる気持ちのゆとりが大人の側にあれば、はちゃんと自分なりに成長していける力を持っており、それを活かすか殺すかは、大人の側が子どもの育つ力を信じ切れるかどうかなんですがねえ。


■これまでに取り上げた「手造りオモチャの造り方」の一覧、順次更新中(。かなり内容が多くなってきたので、2ページに分けました。→ 手造りオモチャの造り方一覧(元気編)
 手造りオモチャの造り方一覧(科学編・しっとり編)


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author:Uncle K, category:子供の時間, 22:17
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