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子どもが怠惰になるとき
JUGEMテーマ:手造りおもちゃ


とかく少子化が叫ばれ身近に子どもと接する場が減っているためか、いつの間にか子どもの騒ぐ声が窓の外から聞こえてくるのも日常ではなくなり、「騒音」と感じる方が増えているようで、幼稚園、保育園等が「騒音問題」で訴訟を起こされるなどという事もさほど珍しい事ではなくなってきているようですが、わたくし的には逆に、赤ちゃんの泣き声や子ども達の騒ぐ声を聞くと頬の筋肉が自然にだらしなく緩んできちゃう方で、教室での仕事も、表向き、工作を教えたり、学習の面倒をみたりって事にはなってはいますが、その実、子ども達に相手をしてもらってるって面がなきにしも(笑)。

幼児たちを見てていつも感心させられるのは、次々に新たな興味の対象を見付け精力的に動き回る事。それが、まま、「お片付けはっ?!」が傍で世話する大人の定番表現になったりもしますが、そもそも、彼ら、彼女らには、遊びを「終える」って概念がなく、常に「新たに始める」の連続、多少散らかるのは、それだけ勤勉に働いている証拠なので、多少は多めに見ていただけると(笑)。

長年、子ども達と接してきて、普通よりははるかに多くの子ども達の様子を観察してきたと思いますが、未だかつて、怠惰な幼児には出遭った事がない。幼児たちは、どの子も皆働き者(笑)。

教室に来ている子ども達は、小学生も混じりますが、やはり、幼児に負けず劣らず精力的。少しでも、空いた時間ができると、直ぐに新たに楽しい事を見付けだし、時に脱線してあらぬ方向に走りだし、収拾がつかなくなりそうになる事も。

ただ、そんな勤勉な子ども達も学校の勉強になると途端に態度が一変、面倒がったり、やる気のなさそうな態度を示したりって事になりがちで、教室での張り切りぶりを目にして、「勉強の方も、これぐらい一生懸命やってくれればねえ」って嘆きは、けっこうお迎えにみえたママさん達の定番表現になってます。

学校で習う勉強は、大人にとっての仕事と同じで、基本、やらされる事。自分達がやりたくて行う工作や遊び等とは違って当たり前と言えば当たり前なんですが、やる気のない素振りには単純にそれだけが理由とは言えない部分もあって、子どもの心理はもう少し複雑な部分も。

ママさん、パパさんがお迎えにみえるのはひと通りの作業が終わってからで、こちらも色々知恵を絞って最終は子ども達が満足感を持って終われるように考えているので気付いている方は少ないと思いますが、実は、教室の活動でも、年齢が高くなり学年が上がってくると、題材によっては勉強と同様子ども達がやる気のない素振りを見せるケースもないわけではありません。

「親から注目される存在で有り続けたい」とか「周囲から認められる存在でありたい」というのは、どの子も共通に持っている、謂わば子どもの本能的な欲求。幼い頃は無邪気に何も考えずに絵を描いたり、工作に取り組んだりして、形になっていればとりあえず「上手にできたねえ」と誉めてもらえていい気持に浸れるのですが、ここが実は曲者。

描く事や造る事自体を単純に楽しんでいただけだったのが、成長するに従って「出来栄え」が気になり始めると、「頑張ったねエ」の誉め言葉も、「常に誉められる存在で有り続けたい」というプレッシャーになってしまう事も。

そういった気持ちが芽生えると、単にこね回しているだけで楽しかった粘土遊びも急に重荷になって、気のない素振りを見せ始めたり、工作の方も、上手に造れる自信のない部分は、面倒がるような素振りを見せて、人にやってもらおうとしたりするように。

「子どもを伸ばす育て方」とかの子育てのHOW TO本などには、「誉める子育て」とか謳い、誉める事で子どものやる気を引き出すといった内容が書かれたりしてますが、「向上心」も、昨日の自分と引き比べて「それより少しは成長したい」って方向に向けば頑張ってチャレンジする原動力になりますが、「人より優れた存在である事を見せたい」という方向に向いてしまうと、自信のない事は避けるようになったり、最初からできそうな事しか取り組もうとしないといった安易な方向に走りがちな副作用も「誉める」という行為には有るという事を自覚する必要があります。

学校の勉強に至っては、元々、学習する内容への興味や学習の結果としての成長よりも、人との競い合いによる信賞必罰を動機づけにしようとする面を、学校自体が持っていますし、ともすれば、親の方もそれに引きずられがちなので、最初から苦手意識を持っている子にとっては、「無理にやらされる事」、「難しくて面白くない」の2つだけでも重荷な上に、もうひとつ、一生懸命やった挙句ちゃんとできるようにならなければ、「力のないダメな自分と向き合う」という気の重い事態が待ち受けている事に。

それって、子どもにとっては正に最悪の事態。

なので、勉強にちゃんと取り組もうとしない子にとっては、単に、勉強が面白くないというばかりではなくて、真面目にやらない事自体、「自分は一生懸命やってないからできないだけ」でけっして「力がない」わけではないと自分に言い訳し、かろうじて自分のプライドを保つ手段になっているという面が大きいのです。

うちの教室では、罰もない代わりにご褒美もありません。それでも、色々な課題に取り組む中で、失敗して試行錯誤を繰り返したり、ところどころ手伝ってもらったりしながら、子ども達は色々な事を学んでいきます。

子どもは、どの子も、生まれながらに成長する力を持っていますから、特に誉めたり励ましたりしなくても、取りあえず、あるがままの姿を受け入れてあげて、時に一緒に悩んだり、上手くいけば共に喜び、失敗したら共に残念がり、その子なりの成長を見守るって姿勢を保っていられれば、子どもは無理に背伸びして自分を大きく見せる必要もなく、自然に自分なりのやり方で少しずつ成長していくもの。

肝要なのは、それを信じきる事ができるかどうかなのですが。言葉で言えば簡単なんだけど、そこが一番難しいんだよね(嘆息)。



■これまでに取り上げた「手造りオモチャの造り方」の一覧、順次更新中(。かなり内容が多くなってきたので、2ページに分けました。→ 手造りオモチャの造り方一覧(元気編)
 手造りオモチャの造り方一覧(科学編・しっとり編)


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※ツイッターアカウントは @dorasuky
author:Uncle K, category:子供の時間, 22:45
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